【注射器の歴史】看護師として1ランクレベルが上がる知識

看護師ゴシップ記事
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注射が苦手!という人は打たれる側より打つ側に多いかもしれません。
特に新人ナースにとって、「注射」は緊張するものです。

そんな注射ですが、注射が世界に登場したのは1844年まで遡ります。
注射の際にこれを思い出せば、もしかしたら手の震えが収まるかもしれませんよ。

注射の起源

こちらは、1800年代に使われていた注射器です。
アイルランドの医師、フランシス・リンド氏によって発明された注射器は、
中が空洞になった細い針でした。発明された1844年ごろといえば、
みなさんもよく知っているイギリスの産業革命の時代ですね。

注射器の登場

リンド氏は1801年に生まれて、市内の貧しい人々を無給で助ける慈善病院の医師でした。
1840年、リンド氏を訪ねた女性患者は顔に、神経痛からくる激痛に
悩まされ、寝ることもできない状態だったそうです。まだ注射器がない時代、
激痛でのたうち回る患者には、モルヒネの溶液を直接飲ませるくらいしか
方法がありませんでした。今では考えられないことですね。

しかし、痛みは治まりません。

リンド氏は、彼女の顔の神経近くに直接モルヒネを投与することを思いつきました。
1844年6月3日、これが世界で最初の皮下注射となります。
そして、同時に世界で最初の局所麻酔でもあり、とても偉大なことでした。

小さなカニューレとトロカール

リンド氏の発明した皮下注射のおかげで、女性は数ヶ月で初めての睡眠をとることができました。

当時の注射器はトロカールを使用し、女性の顔の皮膚を穿刺し、
モルヒネをカニューレを通って皮膚の下に流すという、重力でゆっくりと
流し込む手法でした。その後、1853年にブランジャー注射器が発明され、
現在の形になりました。このため、注射器は1853年に発明されたという人もいます。

看護や医療は信念が大事?

上述のようにリンド氏は無給であったにも関わらず、患者を助けるために、
失敗を恐れず注射という方法を挑戦しました。医療の現場ではその信念が
重要かもしれません。注射が苦手という方や、まだ慣れていないのは
仕方がないことかもしれませんが、この信念を持ち続けることで、
人は必ず成長していきます。

この時期は新人ナースも多いと思いますが、みなさんがんばってください。

余談ですが

なお、余談ですが、同時期、モルヒネ(アヘン)といえばちょうど、
同じイギリスでは大清帝国とのアヘン戦争が有名ですね。
当時はイギリス国内でも法律でアヘンを禁止してまだ間もないころでした。
もともと合法だったアヘン売り商人のはけ口になっていたのかもしれませんね。

それにしても、同じアヘンも使い方で患者の命を救うこともあれば、
大戦争になることもあるわけですね。

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