カテゴリー:看護師ニュース

第106回・看護師国会試験その不適切問題騒動から4ヶ月すぎ、この記事対する怒りもかなり鎮静化してきたようですので、当時は反感を買いそうで書けなかった、少し厚生省寄りの内容も記事にしたいと思います。

今回は、看護師の人手不足で看護師自身が右から左に転職するというミクロの問題ではなく、看護業界全体のマクロのお話になります。そのためちょっと時事ネタ+小難しい内容ですので、がんばって読んでみてください

【時事ネタ】加計学園問題に見る人手不足と政治の関係

新聞加計学園問題を見て、看護師は関係ないと思っていたあなた!大事な本質を見誤っている恐れがあります。あの問題の本質は、獣医師不足であり、文科省と既得権益が癒着して獣医師の供給数をボトルネック化していたことがそもそもです。つまり、

  • 現在の獣医師や獣医師会の利益のため、ライバルを増やさないよう規制をかけていた。
  • そのため産業獣医師不足で鳥インフルやBSEに対応ができない状況が続いていた。
  • 特に四国では獣医学部そのものがなかったため、十数年新設を訴えてかけていたのが加計学園。

そのことが、7月10日の閉会中審査で明らかになりました。参考(動画)

獣医師の人材不足は明らかなのに、学部自体の新設を容認しなかったわけです。結果として獣医学生の定員は50年近く変わらず、その間930人で固定でした。

 

これについて看護業界はどうか?

海外の看護師獣医学生は50年間も定員が変わりませんでした。そのため人手不足で特に地方が疲弊していたとのことですが、看護業界はどうなのでしょうか

もし同じようなことをやられていたら、イヤですよね?

人手不足なのに看護協会が看護師数を増やさないよう圧力をかけていたら、「年会費返せ」って感じですよね?

加計学園って獣医師を看護師に置き換えたらそういうことなんですよ?

そこで、直近10年の看護学校数と総定員数を一覧表にしてみました。

 年次 学校数 総定員数
2007 1,659 (-33) 227,368 (+5,839)
2008 1,663 (+4) 233,018 (+5,650)
2009 1,677 (+14) 240,682 (+7,664)
2010 1,696 (+19) 244,009 (+3,327)
2011 1,689 (-7) 246,950 (+2,941)
2012 1,705 (+16) 249,862 (+2,912)
2013 1,721 (+16) 252,498 (+2,636)
2014 1,752 (+31) 262,050 (+9,552)
2015 1,784 (+32) 270,202 (+8,152)
2016 1,793 (+9) 274,945 (+4,743)

これを見ると随分増えていることがわかりますね。十分かどうかはおいといて、加計学園問題に見る獣医不足の根本原因のような仕組みにはなっていないようです。ちょっと安心ですね。逆に獣医学生が50年間ずっと930人の定員だったというのがどれだけ異常かもわかったかと思います。

看護師国家試験の難易度は看護師数をどうしたいかで決まる

看護師国家試験は、資格保有者数とその質を将来的にどうしたいかで難易度が決まる側面があります。もちろん既得権益のシガラミは、どの業界でも少なからずありますが、大前提としては日本国内の看護師の需要と供給のバランスで決まり、次に技術発展や大きな医療事故、進歩、高度化などの要因で難易度が変わります。

特に後者では医療行為自体は簡単になったり、従来のやり方は廃止になる場合もあるため、難易度が高まる限りではありませんが、何十年の体感的には難しくなっていると感じる方が多いようです。

看護学生の定員数と試験の難易度から見る政治的意図はこういった関係になるのではないでしょうか?

看護学生数(定員)\試験の難易度 簡単にする 難しくする
多くする 質を落としてでも数をまず増やしたい 数も増やすが質もあげたい(一応いまここ)
少なくする 看護師の仕事が簡単になり、数も必要ない 数は減らしたいが質はあげたい

今後政府は看護師を増やしたい?減らしたい?

さて、第106回試験は過去10年間で2番目に低い合格率だったわけですが、日本政府・厚生省は看護師を増やすつもりはないのでしょうか?

「看護業界は人手不足なんだから、もっと看護師増やして!」と思うのはもちろんわかりますが、試験問題を簡単にして不出来な看護師が増えて医療問題は頻発するようになると、それはそれで叩かれる政府の気持ちも理解しましょう。つまり、増やしたいけど増やしにくいのです。

その理由をいくつか説明します。

看護師試験が簡単になる事例

過去の日本において、看護師が急激に必要になったことがありました。戦争です。戦中・戦後は従軍看護婦や国内でも負傷者が出るようになり、看護師(当時は看護婦)が急激に必要になりました。すると、試験も簡単に…とは言いませんが、当然緩和され、数ヶ月で看護師になれたというケースもありました。

戦時は数ヶ月・無試験で看護師になれた!

訓練の様子たとえば、当初は「20歳以上」の女子にその資格があったものの、大正4年には「18歳以上」になり、その後第二次世界大戦がはじまると、昭和16年10月には「17歳」に、昭和19年には「16歳」にと、どんどん低年齢化していきました。

また、非常事態を理由に、「一定時間以上の教授及び実地訓練を行う」ことを条件に、無試験で看護婦免許が下付されていた時期もあります。ここまでくると試験が簡単になるというレベルではないですが、事実として政治情勢が試験難易度を変えるという参考になると思います。

当時は非常事態・看護婦不足としてやむを得なかった決断も、看護業務へのレベルダウンの影響はその後長期にわたって影響を残すことになりました。こういった過去も相まって、看護師試験は今でもとても難しいのです。これも増やしたいけど増やしにくい理由の1つです。

看護師試験の難易度は業界がどうなるかの予測で決まる

増やしたいけど増やしにくい理由2つ目として、現在の医療従事者不足が高齢化社会によるものだからということです。

認知症や介護の需要は急激な高まりを見せていますが、患者の大半が高齢者であるため、これに合わせて看護師を増やすと逆に将来看護師が余ってしまい、大量に失業者が出るか、賃金が安くなってしまう可能性もあります。

また、看護にもIT化・ロボット化の波が押し寄せると予想されており、「採血ロボット」などの登場で単純業務は取って代わられる可能性は十分にあります。

とはいえ、現実看護師は不足しています。…非常に難しい問題です。

IT化の波と今後の看護師(予測してみた)

患者は急性骨髄性白血病と診断され、半年間は2種類の抗がん剤の治療を受けていたが、病状は改善しなかった。だが、東京大学医科学研究所のWatsonは、2000万件以上のがんに関する論文を学習し、推論を重ねた結果、治療法を模索していた医師に正しい病名(二次性白血病)と治療法をアドバイスし、数カ月で患者の病状を快方に向かわせた。患者は回復し、通院治療を続けている。Watsonの適確な診断がなければ、白血病の原因がわからなかった患者の病状が悪化し、免疫不全による敗血症で死亡していた恐れもある。

引用:http://healthpress.jp/2016/08/ai-10ibm-watson.html

既に去年の話題ですが、このような事例も出てきています。10年もすればさらに進化をとげ、看護師も医師も職を失う可能性があることを示しています。

こういった結果を受け、もし政府(あるいはそれを選ぶ国民)が将来的に看護師をちょっとずつ減らした方がいいと思えば、看護学生数も減りや試験の難易度も難しくなるでしょう。現状、まだそこまではなっていないようですが、今後はわかりません。

また、当然そうなる予兆が訪れた時、看護協会は既得権側として反対する可能性もあります。同時に看護IT協会のようなものができ、2者による激しい権力闘争が起こるでしょう。こうなった場合、長期的に見ればIT化の流れは止まるとは思えませんので、あなたはどっち側につくか、今から考えておいても良いのではないでしょうか?まさかと思っていると、もしかしたら、看護師もプログラミング言語を必修科目にされるかもしれませんよ?(←ゲッ)

まとめ

看護師の人手不足で、あなた(看護師)自身が右から左に転職するという問題はミクロの話。今回は、看護業界全体のマクロの話をしてみましたが、いかがだったでしょうか?ちょっとややこしかったですね。

加計学園問題という時事ネタから看護業界を除いてみましたが、国家資格者の数と質は国が蛇口をコントロールしているということがわかったと思います。もしかしたら今後、朝鮮半島有事が起こったりすると、急激な看護師不足で試験が簡単になったりして…。

いいえ、こんな試験の簡単・難しいを論じるより、どんな高い難易度の試験でも必ず合格するんだという気合と、人のために看護師になって役に立つという信念が最も必要だ、ということでしょう!!

いや、それが言いたかった、うん。最初から。

既に看護師のみなさんも、もしかしたら今後、普通の看護師は需要がなくなってしまう可能性もあります。認定看護師や専門看護師のような枠組みもできており、まずはロボットに負けない専門性を身に着けないといけません。

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認知症認定看護師とは?役割は?なるには?認知症認定看護師とは?役割は?なるには?

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