看護師が今さら聞けない「専門看護師(CNS)」とは?

専門看護師(CNS)という言葉は聞いたことがあるけど、実際はよくわからない。なんてことはありませんか?

この記事は、「今は普通に働いているけど、いつかはエキスパートナースになりたい!」「看護師としてキャリアアップしてみたい」と希望を持っている看護師さん達にお届けしたい記事です。

専門看護師(CNS)についてじっくり解説していきます。

経験が長い「ベテラン看護師」では物足りない?

主任看護師、看護師長などの役職ではなく、スタッフとして働いていながら、かなり頼もしい「ベテラン看護師」っていますよね。

何でも知っているし、何でも出来る、ドクターとも対等に話せて、スタッフからの人望もある。そんな頼もしいベテラン看護師が何人もいる病棟って羨ましいですね。看護師としては、専門分野に精通した「ベテラン看護師」になれればそれでOKな気がします。

しかし、一つの病院、一つの病棟で経験が長いというだけでは、看護師としてキャリアアップしにくい事情もあるのです。

そこで、公的な資格である専門看護師(CNS)があります。読み進めていけば「ベテラン看護師」との違いが分かってくると思います。

専門看護師(CNS)は誰が認定しているのか

専門看護師(CNS)は日本看護協会が認定資格を授与する資格です。

看護師として5年以上の実務実践経験を積んだ上で、看護系大学院で修士課程を修了して必要な単位を取得し、専門看護師認定審査に合格することで取得可能な資格です。2016年12月時点で、約1,800人の専門看護師が病院や訪問看護ステーションで活躍しているそうです。

専門看護師(CNS)は看護師の公的な資格と言えます。各学会が独自に設定している資格よりも、看護師としての専門性が高く評価されています。

専門看護師(CNS)になるメリットとは

大変な苦労をして専門看護師(CNS)になったとしましょう。看護師にメリットはあるのでしょうか?

おおいにあります!

先にも説明したように、専門看護師は公的な資格です。看護師としての知識、技術、見識、向上心が優れている事を証明するのにこの上ない資格です。

看護師国家資格の様に、生涯資格(合格すれば更新する必要がない)ではありませんが、まさにエキスパートナースの証明となる資格です。

専門看護師(CNS)はハードルが高い?

専門看護師(CNS)は誰でもなれるのか?

答えはNOです。

専門看護師は、2016年現在13分野が認定されています。(がん看護・慢性疾患看護・感染症看護・精神看護・老人看護・在宅看護・急性重症患者看護・母性看護・地域看護・小児看護・家族看護・遺伝看護・災害看護)これらの分野に関して、実務経験を通して深い興味と感心、情熱が無ければ認定資格に合格することは難しいでしょう。学歴は大学卒業資格が必要です。養成機関は限られており、自分が住んでいる地域に養成機関がないこともあります。

専門看護師(CNS)は、なりたい!と決意してすぐになれるわけではなく、なりたい専門分野の看護実践を積むこと、養成機関の入学試験に合格するための勉強をすることなど、計画立てて取り組んでいくことが必要です。

専門看護師(CNS)へのハードルは低くありません。ハードルが高いからこそ価値のある資格とも言えますね。

専門看護師(CNS)のやりがいとは

普通のスタッフ看護師は、受け持ち患者さんとその家族の看護を実践します。

看護ケアで、患者さんの喜びの声を聞いたり、治療によって回復していく姿を感じることが日々のやりがいと言えます。もっと身近なところで言えば、末梢静脈路確保(ルートキープ)が一回で決まったり、傷の処置がスムーズにできた時「やった!」という充実感があると思います。

こういった「やった!」という感覚がスタッフ看護師のやりがいでもあります。

専門看護師(CNS)は、困難な症例や、難解な症例に対して、対象患者さんやご家族だけでなく現場看護師やチームに働きかけて解決を目指す看護師です。

専門看護師(CNS)は、スタッフ看護師よりも広い視野でやりがいを実感できるといえます。所属している組織、地域までやりがいの範囲を拡大できるのです。スタッフ看護師の立場ではできない改革や、改善に取り組めるのも専門看護師(CNS)のやりがいでしょう。

専門看護師(CNS)は転職に有利なのか

専門看護師(CNS)が転職に不利なはずがありません。

専門看護師資格は、日本看護協会の公的資格ですから、どの病院、施設に転職しても生かすことが可能になります。

専門看護師(CNS)の人数は限られており、1人も専門看護師が所属していない病院はたくさんあります。病院全体の看護力アップのため、ぜひ来てほしい!と考えている病院は多いのです。専門看護師(CNS)が在職していることは病院にとって強みになります。

専門看護師(CNS)が病院、施設内で担う役割は大きいので、容易に転職を繰り返すことは出来ないと思います。しかし、転職を考える際には大変有利に働くと言えるでしょう。

専門看護師(CNS)を目指すために必要なことは

専門看護師(CNS)を目指すために必要なことを解説していきます。

これはとても重要なことです。看護師個人の努力や能力だけではどうにもならない現実的なことも含まれていますので。

必要なことは、職場の理解と支援、そしてお金です。

専門看護師(CNS)になりたい情熱と知識があったとしても、職場が5年間以上専門分野で看護実践したという実務経験を証明してくれなければ、進学は不可能です。また、養成機関受験のための休暇、合格した後の通学期間を支援してくれるかどうかがポイントです。

専門看護師(CNS)の認定資格を取るための通学期間を認めてもらえず、退職することになれば、経済的にも大変な痛手となります。

通学期間にかかる学費や生活費をまかなうため、貯金を切り崩す、という状態は相当な覚悟が必要です。また、専門看護師(CNS)資格を取得してから転職活動をするのは大変です。

職場が、専門看護師(CNS)資格取得を後押ししてくれる体制が必要といえます。

ベテラン看護師にこそ目指して欲しい専門看護師(CNS)

専門看護師(CNS)は文字通り「専門性の高い看護師」です。

経験が長いベテラン看護師こそ、看護の集大成を「資格」という形にして欲しいと感じます。豊富な経験に裏打ちされた、確かな知識と技術は揺るぎないものです。

専門看護師(CNS)対ベテラン看護師という構図ではなく、ベテラン看護師=専門看護師(CNS)になってくれれば、病院全体や患者さんにとって、これほど頼もしいことはありません。

ベテラン看護師と呼ばれる看護師は、勤続経験が長く現場に精通しています。所属する病棟での発言力と影響力は大きいでしょう。ベテラン看護師と中堅看護師、新人看護師が雰囲気で働ける環境は、理想的です。

ベテラン看護師が進学し、専門看護師(CNS)になって現場に帰ってきてくれる。それは、後輩看護師にとっても、目標となる先輩がいる素敵で夢のある環境だと思います。

わかりにくい、専門看護師(CNS)と認定看護師の違いとは

専門看護師(CNS)と認定看護師の違いが分かりにくい、という声をよく耳にします。

簡単に言えば、専門看護師は認定看護師よりも上位の資格です。

認定看護師は、専門看護師よりも細分化された分野の現場実践を担うスペシャリストです。資格取得の条件は①実務経験5年以上、②大卒資格は必要なく、認定看護師教育機関で6ヶ月以上(615時間以上)教育を受ける、③条件を満たして認定審査に合格すれば、認定看護師になれます。

専門看護師(CNS)が難しくて、認定看護師が簡単、ということは絶対にありません。

専門看護師(CNS)は大学卒業資格が必要で、養成機関は大学院であるということが大きく異なる点です。また、専門看護師(CNS)の役割は、6つ「実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究」 を果たすことです。

認定看護師が現場実践のエキスパートであるとすれば、専門看護師はより横断的に施設全体、地域を巻き込む活動が期待されているということです。

専門看護師(CNS)を目指すための転職もあり

専門看護師(CNS)になりたい、目指したい!という熱意を持っていても、職場が応援してくれなければ、難しいでしょう。

せっかく専門看護師(CNS)になっても、専門看護師らしい活動の場が与えられておらず、スタッフ看護師と同じ扱いをされては困ります。専門看護師(CNS)は、5年ごとに資格の更新が必要です、更新を支援してくれる体制が整っていないと大変です。

専門看護師(CNS)を目指したいが職場の理解がない、と困っている場合は、資格取得を支援してくれる病院へ転職することも考えましょう。

  • 受験のための休暇がとれるか
  • 大学院通学中は在職扱いにしてもらえるか
  • 学費の全額または一部補助があるか
  • 専門看護師(CNS)を取得した後に横断的な活動をさせてもらえるか

この辺りをしっかり押さえて転職を検討すると間違いないでしょう。転職する時にしっかりと話し合い、資格取得を支援してもらえるか確認しておきましょう。

大学卒業資格は通信制大学で取得しよう

専門学校卒だから、専門看護師(CNS)にはなれない。と諦めないでください。

看護系専門学校で取得した単位に、通信制大学の積み上げ単位をプラスすることで、大学卒業資格を取得できます。概ね、128単位の単位を取得が必要です。

専門学校の卒業証明書で、どれくらいの単位を取得済なのかを確認できます。放送大学をなど、通信制で学びやすい大学の情報をホームページで確認してください。

看護師として働きながら、概ね2年で大学卒業資格を取得できますよ

さいごに

専門看護師(CNS)について、イメージして頂けましたか?

とても目指せそうにないわ、なんて諦めないでください。

計画立てて勉強していくこと、資格取得を応援してくれる職場とタッグを組むことを少しずつ進めて行けば、きっと夢は叶います。

専門看護師(CNS)の取得を応援してくれる職場は、ぜひ看護師専門の転職サイトで探して下さい。専任の転職アドバイザーが、あなたの夢をサポートします。