女性の看護師がブランクを抱えるケースはよくありますが、女性だけでなく男性看護師でもブランクを抱えるケースはないとは言えませんよね。
ブランクを抱える理由は人それぞれだと思いますが、ブランクの期間が長ければ長いほど復帰のタイミングを逃したり、現場に戻るにあたっての不安が大きくなるなどの悩みも出てくるのではないでしょうか。
そこで今回は、ブランク期間を8年に的を絞ってまとめてみたいと思います。
私の同期も8年のブランクを経て復帰してきたので、せっかくなので直接聞いたリアルな話も載せておきますね。
それでは少しの時間お付き合い下さい。
看護師がブランクを抱える理由は?
看護師がブランクを抱える理由は人それぞれです。
ブランクを抱える理由で多いものを以下にまとめたいと思います。
出産や育児
看護師の中には産休・育休を経てすぐに職場復帰をしている方も大勢います。
しかし、妊娠中のトラブル(つわり、切迫流産など)によって仕事を続けたくても続けられないケースや、育児のため子供がある程度の年齢になるまで現場を離れるケース、働きたくても子供の預け先が確保できないケースなども多く様々あります。
その中でも長期に現場を離れる理由になっているのは育児なのではないでしょうか。
小さいうちから託児所や保育所に預けたくない、自分でできる限り育てたいという理由からブランクを抱えるケースも多いようです。
昔に比べて最近は、病院内に保育所が併設されている職場も増えてきてはいますが、まだまだ足りないのが現状です。
保育所に預ける事もできず、両親も近くにいないため看護師を一旦辞めざるを得ない状況になる看護師も少なくありません。
精神的理由
看護師をしていると色々な悩みを抱えますよね。
職場の人間関係についての悩みはもちろん、患者さんとのコミュニケーションや仕事に対するストレスも抱えてしまいがちです。
さらに不規則な勤務によるストレスや命を預かる責任感やプレッシャーも考えられます。
自覚していなくても知らず知らずのうちに精神的に追い詰められ、精神疾患を発症する看護師も多いと聞きます。
看護師のみなさんならわかると思いますが、精神疾患はデリケートで複雑です。
働きながら治療しようと思っても意外と難しく、現場を離れなければならないケースも少なくありません。
体力的理由
働く職場によって「毎日が体力勝負」というところもありますよね。
自分が思っている以上に腰や膝、手首などの関節に負担がかかってしまい、年を重ねる毎に仕事を続けるのが厳しくなる看護師も少なくありません。
体を休めるために休養を取ったり、治療のために一旦現場を離れるなどの理由からブランクを抱えるケースもあります。
いかがでしたか?
女性は育児や出産がブランクの原因になっているケースが多いようですが、それ以外にも精神的な理由や体力的な理由もある事がわかりました。
この2つは男性看護師のブランクの原因にもなっていて、まだまだ女性が多い職場の中で男性看護師の負担が大きい背景があるのかも知れません。
では次に、実際に8年のブランクを経て復帰した看護師に話を聞いてみましたので載せてみたいと思います。
8年のブランクを経て現場復帰した看護師の体験談
私と同期の看護師Mが出産と育児を経て8年後に復帰してきたので、色々質問してみた内容を載せたいと思います。
簡単に看護師Mの紹介をすると、看護師免許取得後すぐに私と同じ病院の急性期病棟に配属されました。
この時点で結婚はしていましたが、自分の経験のために1年は妊娠しないで働く事を決めていたそうです。
働き始めて1年半後に妊娠がわかり、産休取得のギリギリまで働き退職しました。
てかなんか今サラッと名前で呼んだよね???[/voice]
あっもう真理子さんになっとる!!!真理子さんに!!![/voice]
それより一応「真理子(仮名)」ってしといてほしいな~。[/voice]
同期が出世してたり自分よりもバリバリ働いているのを見ると自分の中では8年はあっという間だったけど、結構時間が経ったんだなぁと思う。育児と両立も大変だけど生活にメリハリが出たかな。でも若い頃と違って明らかに体力も落ちてて疲れが取れない(笑)
あっちょま・・・年齢はダメだな~。これダメなやつだ。失礼ですよ。[/voice]
いかがでしたか?
参考になるかどうかはわかりませんが、8年で復帰する看護師はMのような理由で復帰している方が多いのではないでしょうか。
それでは次に真理子さんが言っていたようにブランクと離職前の経験年数についてまとめたいと思います。
ブランクからの復帰は離職前の勤続年数が重要?
ブランクがある看護師が復帰に対して不安を抱えるのは当然だと思いますが、ではブランクの年数と離職前の経験年数は復帰にどんな影響があるのでしょうか。
大まかに経験年数を分けて分析してみましょう。
離職前の経験が1~2年
ブランクの年数に関わらず、経験年数が1~2年の場合は新人看護師と同じ印象を持たれやすい傾向にあります。
離職前の経験が5年以上
看護師としての経験が5年以上あれば、ある程度のスキルがあると判断されますし、復帰に対する不安もそこまで感じないのではないでしょうか。
離職前の経験が10年以上
看護師としての経験が10年以上あれば、ブランクがあったとしいてもベテラン看護師として扱われます。
個人差はありますが、復帰に対する不安も少ないのではないでしょうか。
ブランクからの復帰は離職前になにをやっていたか・どんな経験があるかも重要
私も色々調べてみましたが、復帰に当たって経験年数を重視するのは面接官で、実際は離職前の経験年数よりもどんなところで働いていたのか(どんな経験があるのか)が重要なようです。
例を挙げると、看護師としての経験は5年以上あっても離職前は精神科でしか経験がない看護師と、看護師としての経験が2年しかなくても急性期病棟で働いていた看護師だとどっちが再就職に有利でしょうか。
精神科が悪いと言っている訳ではないのでご理解下さい。
ですが、急性期病棟で勤務していたと聞くと「即戦力になる」「臨機応変な対応ができる」などといった印象を持ちませんか?
経験年数は大切ですが、ブランク明けの復帰に関しては経験年数だけが全てではなく、スキルも復帰後の仕事に影響する事が考えられます。
ここを読んで不安になった方も多いと思いますが、大丈夫ですよ。大丈夫な理由を次でまとめますね。
ブランク年数や離職前の勤続年数より自分のスキルと人間性?
ブランク明けの復帰に関しては、離職前の経験年数だけでなくスキルも影響するというお話をしてきました。
ですが、いくら仕事ができる看護師でも他のスタッフと協調性が取れない場合はどうでしょうか?
いくら仕事をそつなくこなせても、患者さんとの関係がうまく築けない場合はどうでしょうか?
そうです!
結論としてブランク明けの看護師が再就職に失敗しないためには【本人のやる気】と【復帰する環境】という事になります。
私の同期(真理子)のように経験が少なく8年ものブランクがあっても元々働いていた職場に復帰した場合、知っている顔ぶれも多いですし、経験をそのまま生かす事ができました。
また、どんなに経験年数があっても新しい職場に勤めてしまえば最初は新人看護師と同じですよね?
8年という月日は働く職場によって医療や環境が大きく変化しているケースもあれば、働いていた頃と大差ないケースもあります。
それでも8年のブランク明けで復帰するのは不安…という方もいると思います。
そんな時は、ブランクがある看護師を対象とした研修会に参加してみるのはどうでしょうか。
基本的な医療行為や看護知識などについて学ぶ事ができるので、勘を取り戻すには良い機会だと思いますよ。
また、どうしても医療行為に対する不安があるという方もいますよね。
そんな時は医療行為の少ない老人保健施設やデイサービスなどに就職する方法もあります。
どちらにしても、復帰後に自分がどのように働いていくかどうかのビジョンをしっかり持つ事が大切と言えるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
看護師が復職する再に抱く不安はブランクの年数だけではありません。
今回はブランク8年の看護師の復職ケースを紹介しましたが、彼女の場合、そもそも経験年数が2年未満だったため前の職場に復職する選択をしました。
もしそれが可能で、前の職場がウェルカムでこちらも行きたいというなら、一度働いたことがある前の職場という選択肢はとてもオススメできます。
しかし、全員がその選択をできるわけではありません。
やはり看護師のブランク→復職課題は個人個人により内容が大きく異なるため、年数だけでは語り尽くせない面があると思います。
さらに詳しく看護師のブランク→復職についてケース別に解説した記事を用意しましたので、よろしければこちらも参考にしてみてくださいね。←随時体験談追加中です!
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