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日々、新人教育を頑張られているプリセプターさんや教育担当看護師のみなさん、本当にお疲れさまです!

忙しい業務の中で、自分の時間を削って新人教育をするのって大変ですよね。

新人教育は、思うようにいかないことが多く、限られた時間の中でプラン通りに成長してくれる新人看護師のほうが少なく、イライラしてしまうもの…。

自分たちの時はもっと仕事が出来ていたし、もっと勉強していたのに今年の新人は全然やる気ない…などなど、愚痴は言っても言い足りないくらいあると思います。

看護の現場で必ず耳にするのが、今年の新人看護師は、「仕事できない」「使えない」「成長しない」「勉強しない」「やる気がない」というような意見です。

今回は、新人教育を行う上で、先輩看護師が感じるこの5つの「ない」に注目してみたいと思います。

プリセプターさんや教育担当看護師さんに参考にしていただきたい記事です。

今年の新人看護師は「仕事ができない!!」

これ、みなさんも一度は言ったことがあるんじゃないでしょうか。

仕事できない」新人看護師がいると、教育する側や一緒に働く側はとっても負担ですよね。

でも、この「仕事できない」とは具体的にはどういうことを指すのでしょうか。

「仕事ができる」人というのは、時間内に決められた業務を要領よく行うことができ、気を利かせて他のスタッフや患者さんの利益になる行動がとれていますよね。

その逆で、「仕事ができない」新人看護師は、とにかく要領が悪く、スムーズに業務が出来ません。

さらにそのせいで焦ったり、周りが見えなくなっているのでミスやインシデントも多いです。

何も終わらないまま時間だけが過ぎ、気付たらなぜかやるべき事が増えていたり…。

一つ一つに手間がかかり、時間内にやるべきことを終わらせることが出来ないので、指導する側ももどかしい気持ちになります。

指導で遅くまで残るはめになったり、インシデントレポートを一緒に作成するはめになったり、精神的にも体力的にも疲れが溜まりますよね。

仕事ができない新人は、気も利かないので、何の役にも立ちません。

最初の頃は仕方ないですが、数カ月たっても変わる様子がないと、ちょっと困りますよね。

自分たちが新人の頃は気を利かせていろんなことをやってたのに…と思ってしまう人も多いんじゃないでしょうか。

新人看護師がなんか「使えない!!」

「仕事ができない」と似ていますが、先輩看護師の会話に絶対に出てくるフレーズに「新人看護師が使えない」があります。

使えない」というのは、漠然としていますが、言いたいことは伝わりますよね。

使えない」というのは言い換えれば、役に立たないということです。

こちらが期待した働きをしてくれないと、この新人使えないな~と思ってしまうのは当然のことです。

なぜ役に立たないかというと、教えたことが出来なかったり、言われたことしかやらない(応用がきかない)からです。

新人看護師で、教えたことが1回で出来る人はかなり希少ですが、何度も何度も繰り返し教えたことが出来ないと、ちょっとがっかりしますよね。

また、最近の新人に多いのが、言われたことしかやらないという風潮です。

どんどん勝手にいろんな事をされても困りますが、言われたことしかやらないのも、今後が心配になりますよね。

先輩に言われたことだけじゃなく、自分の頭で考えて必要だと思うことをやって欲しいなと思うのは贅沢な悩みなのでしょうか…。

言われたことすらできない場合もあるので、言われたことをやるだけマシだと思う心の広い先輩看護師さんもいるかもしれませんね。

新人看護師が全然「成長しない!!」

新人の教育担当看護師、プリセプターのみなさんが1番気になること。それは新人看護師の成長です。

せっかく一生懸命指導しているのに、新人看護師が全然「成長しない」と、焦りを感じますよね。

自分たちの指導方法がよくないのか悩んだり…。

他のスタッフから「全然出来てないんだけど、ちゃんと指導してるの?」などと小言を言われたりなんかすると、くやしいですよね。

まったく成長していないわけではありませんが、「成長しない」と言われてしまう新人看護師は、全体的に覚えが悪く、知識や技術を習得するのに人より時間がかかります。

ただでさえ1年で覚えることは山ほどあるのに、覚えが悪いと指導する側は大変です。

新人看護師の中でも、成長の遅い子だけ別の教育計画を立て直したり、さらに業務負担が増えていきます。

自分のプリセプティだけ、他の新人看護師より成長が遅く、劣等感を感じてしまうプリセプターさんもいますよね。

自分の評価まで下がる気がして、どんどん嫌気がさしてきたり…。

成長するスピードは人それぞれで、早く成長した人が最終的に伸びるとは限らないので、気にしすぎる必要はないですが、一生懸命指導している立場からすれば、早く成長して欲しいと思うのが正直な気持ちだと思います。

新人看護師が「勉強しない」

勉強が多い看護師の仕事は、日々勉強することがたくさんありますよね。

新人看護師は、わからないことだらけなので、勉強に終わりはないはずです。

自分たちが新人の頃は、毎日家に帰ってその日わからなかったことの復習や、次の日に向けての勉強していたのに、今年の新人は全然勉強せず、プライベートの充実ばかり優先していると感じることはありませんか?

職場の新人教育計画に沿って、新人教育を進めていくので、プリセプターや教育担当看護師が、プリセプティに事前に課題を与えていると思います。

また、日々の指導や実際の看護の中で、プリセプティがわからなかったことに対して、すぐに正解を教えるのではなく、プリセプティ自身に調べてもらい、知識をつけさせる教育方法をとる場合も多くあります。

そのため、出された課題や、調べてこいと言われたことは調べてくるけど、自分で率先して勉強する姿勢が見られない「勉強しない」新人看護師が増えています。

わからないことは先輩に聞けば教えてくれるだろう、言われていないことはまだ勉強する必要がないのだろうと考え、自分の成長を人任せにしている感じがありますよね。

わからないことは、先輩になにも言われなくても自分で勉強して調べるのが社会人としての常識ではないでしょうか。

いくらプリセプターや教育担当看護師といっても、仕事中以外はプライベートの事なのでなかなか注意しにくいですが、少しでも早く自立できるよう新人看護師自らが、進んで積極的に勉強する姿勢を見たいものです。

また、最近多いのが、調べ物やレポートにまとめる際に「コピペ」をする新人です。

「コピペ」は便利ですが、内容が理解できていなければ、その課題はただの時間の無駄です。

課題を早く終わらせよう、少しでも楽をしようという気持ちが見られると、指導する側の気持ちは萎えてしまいますよね。

効率の良さを求めることと、楽をすることは違います。

楽をしてその場をやり過ごしても、自分のためにならないということを理解して欲しいですね。

新人看護師はそもそも「やる気がない」?

プンスカおこる先輩ナース

今までの4つの「ない」の根本的な問題として、今年の新人看護師は「やる気がない」のでは?と感じることはありませんか?

言われたことしかやらない、自分の頭で考えて行動しない、知識や技術を習得し早く一人前の看護師になろうという姿勢がみられないのは、そもそも「やる気がない」からという気がしますよね。

ゆとり世代さとり世代などと言われる年代の人は、自分たちも学校を卒業したての頃は、少しそういう部分があったのではないでしょうか?

昔に比べて、看護教育の現場も変わってきています。

ハラスメントに関しても敏感な時代ですので、理不尽に怒られたりすることや、キツイ実習をすることもなくなってはいないですが、少なくなってきているはずです。

学生時代は、教員がいて、自分から進んで何かしなくても、与えられた課題をしていれば、怒られずに上手くやっていけました。

新人看護師として働き始めてからも、プリセプターや教育担当看護師が丁寧に指導をしてくれるため、まだまだ学生気分が抜けず、言われたことだけやっておけばいいやという考えになってしまうのかもしれません。

しかし、新人看護師は学生ではありません。

一人の看護師として、職場のスタッフの一員として、お給料をもらいながら「仕事」をしているのです。

いつまでも人まかせの姿勢ではいけない、自分の仕事に責任を持たなくてはいけないということを、働いていくうちに学びましたよね。

自然と理解してくれればいいのですが、新人看護師がいつまでもやる気がないと感じたら、一度きちんと説明しないといけないかもしれませんね。

解決策!「ない」を「ある」に変えるには?

さて、ここまで、看護の現場でよく耳にする、5つの「ない」についてみていきました。

新人看護師は、「仕事できない」「使えない」「成長しない」「勉強しない」「やる気がない」という意見に、思い当たることはたくさんありましたか?

先輩看護師同士集まって、新人看護師の愚痴を言ってスッキリするのもいいですが、問題が解決されないとまたすぐに鬱憤が溜まってしまいます。

そこで、5つの「ない」を「ある」に変えるにはどうしたらよいか、少し考えてみましょう。

「仕事ができない」を「仕事ができる」に!

仕事ができないと感じるのは、要領が悪く気が利かない新人看護師ですよね。

気が利く、気が利かないに関しては、性格的な部分も大いに関係してくるので、改善するのは正直難しいです。

なので、要領が悪い部分を少しでも改善できるような方法を考えてみましょう。

仕事上の要領が悪いというのは、仕事の全体像を把握し、効率的な行動がとれないということだと思います。

慣れない新人看護師には、1日の業務の流れをイメージし、計画通りに進めるのはなかなか難しいことです。

途中で予期せぬ事が起こって計画が崩れると、パニックになってしまいますよね。

まずは新人看護師が自分で1日の業務の流れを考えられるようサポートしましょう。

やるべき事、それにかかる時間などを把握させ、どういう順番で仕事を進めていけば効率よく行えるか一緒に考え、コツを教えてあげましょう。

予期せぬ事が起きて計画が崩れたら、いったん冷静になり、再度計画を立て直す必要がありますが、新人看護師一人では難しいと思います。

この場合は、必ず早い段階で先輩に報告し、相談させるよう指導しましょう。

「使えない」を「使える」に!

覚えるのが遅く、教えたことがなかなかできない新人看護師には、辛抱強く指導するしかありません。

まずは、覚えていない・出来ていないことを本人に理解してもらい、覚えられないならメモをとって、それを見ながら仕事をする習慣をつけさせましょう。

やるべき事をリストアップし、終わった事にチェックする習慣をつけると、漏れがないと思います。

言われたことしかやらない新人看護師には、考える力をつけさせる必要があります。

言われたことしかやらないのは、勝手なことをして怒られるのが怖いと思っているということもありますよね。

なので、これは手本を見せるのが一番早いと思います。

少し面倒ですが、「○○する時に、△△もしておくといいよ。」や「言われてなくても、○○しておくと次の人が助かるよね。」など、自分たち先輩はこうしているという例を教えてあげて下さい。

いつまでも教育係がついていてくれるわけではないため、自分で考えて行動する力が必要であることを新人看護師に理解させましょう

「成長しない」を「成長する」に!

プラスに考える成長と一言で言っても、様々な成長がありますよね。

看護技術を習得する、患者さんとコミュニケーションをとるのが上手になる、時間内に仕事を終わらせることができる、すべて成長です。

成長しないと感じる新人看護師でも、日々何かしら成長しています

成長しない、成長が遅いと決めつけるのではなく、出来ていることを探し、肯定してあげましょう。

自分はダメだ、出来ない、周りから期待されていないと思い込んでいる新人は、なかなか成長しません。

新人教育計画から遅れていても、焦らず個々に合わせたペースで長い目で指導を行っていきましょう

「勉強しない」を「勉強する」に!

もっと勉強して!!」ってなかなか言いにくいですよね。

嫌な先輩、キツイ先輩だと思われるのも辛いものだと思います。

しかし、新人看護師の成長を思えば、たまには厳しく指導することも必要です。

社会人として、わからないことはまず、自分で調べてきて、それでもわからなかったら先輩に聞くようにするということを教えましょう。

わからない、知らない、出来ないというのは、看護師という資格を持って仕事をしていく上で、恥ずかしいことであることを理解してもらい、新人という立場に甘えず、早く一人前の看護師になれるよう勉強することの重要さを指導しましょう。

「やる気がない」を「やる気がある」に!

新人看護師がやる気をなくすのは、仕事が肉体的にも精神的にも辛く、思っていた仕事と違い、これから仕事を続けていく自信と気力が減ってしまうからだと思います。

新人看護師に、やる気を持って活き活きと仕事をしてもらうために、新人看護師のモチベーションをアップさせるような関わりをしていきましょう。

仕事が忙しくキツイ職場でも、人間関係が良ければ苦痛は軽減されます

新人看護師に些細な事でも声をかけ、精神的な緊張を解いてあげましょう

指導するときは真剣さが必要ですが、それ以外ではお互い楽しんで仕事が出来るような関係性を築けたらいいですよね。

新人看護師の成長を認め、頑張ったことは褒めてあげましょう。

一生懸命やってもミスしてしまうことはありますので、一方的に責めるのではなく、一緒に考え、解決策を話し合ってあげて下さい。

職場に居場所を感じ、看護師として働くことの楽しさを伝えることが出来れば、新人看護師もやる気を持って仕事をしてくれると思います。

まとめ

新人看護師の「仕事できない」「使えない」「成長しない」「勉強しない」「やる気がない」という5つの「ない」問題ですがいかがでしたでしょうか?

結論としては、性格的な面で一部は改善が難しい部分はあるものの、新人看護師は全体像を掴めておらず何をするのが全体の利益になるかを判断できないということと、指導者側が裏で愚痴るのではなくしっかりと真剣に指導する必要もあるということです。

仕事の全体像を掴むことも、新人看護師自身の問題点も、基本的には指導により改善が見込めます。

新人看護師にはスポンジのような吸収力と柔軟さがあります。

あなたが教えたことはすぐには無理でもしっかり覚えて実践できるようになってくれることを期待して、真剣に向き合っていきましょう。

とくにプリセプターさんは、真剣に向き合い指導方法に悩んで、共に成長することそのものがプリセプターの意義になります。

今一度前向きな気持ちを取り戻して、新人看護師の指導にあたるよう努めてみてはいかがでしょうか?