看護師1年目の皆様、
国家試験合格おめでとうございます!
そして就職おめでとうございます。
「看護師」となるために学校や大学で病気や看護について幅広く学び、辛くて長い臨床実習で、実際に患者さんのケアを行いながら記録に追われ・・・最後に国家試験に合格して、やっと手に入れた「看護師」の資格ですね。
本当に嬉しくて、舞い上がる気持ちもある一方で、社会人となることに不安もあると思います。
臨床現場に勤務し始めると、専門職として「看護師」である上に、「社会人」としての態度や姿勢を求められます。
また、「看護師1年目」という立場の中で、職場の人間関係や自分の知識不足に悩まされることもあるかもしれません。
そこで、看護師1年目として勤務した時に感じた、「仕事の大変さ」「人間関係の悩み」を紹介します。
そして、「気になる将来のお給料」「悩みをどう乗り越えたか」についてもご紹介します!
看護師デビューした方、必見です!
看護師1年目、「現場」の仕事は思ったより大変だった?
看護師1年目の新人看護師さんがおそらく誰でも感じたことがあるであろう#看護師あるあるをいくつか紹介しましょう。
学生と社会人の立場の違い

わからんちん
看護師1年目が、まず戸惑うのはこれまでの「看護学生」と「社会人としての看護師」の立場の違いです。
言動、身だしなみ、規律を遵守することなど・・・学生時代は何とか許されていたことが、社会人になると通用しなくなります。
そのため、立場をわきまえた言動や規律を遵守するように、厳しく指導されます。
勉強や学習へのスタンスが変わる
学費を払って学ぶのではなく、業務の傍ら、積極的に「専門職」として知識を学ぶように促されます。
自己学習、自己啓発という言葉をたくさん耳にするようになるでしょう。
仕事中に学んだことを、家に持ち帰って自主的な復習、振り返り、予習をする姿勢が必要になります。
それが負担に思えるかもしれません。
授業や実習との違い、ギャップを感じる
これまで、看護師になるために学んできた知識を実践する「現場」は教科書通りのことだけではありません。
また、実習のように1人の患者さんを担当するのではなく、同時に複数人の患者さんを受け持ちます。
授業や実習では、バイタルサイン測定だけ、清拭だけ・・・と1つずつの看護技術に集中して実施することができましたが、現場では同時にいくつもの技術を実施しなくてはいけません。
それも、患者さん1人1人に合わせたやり方で、臨機応変に工夫していく必要があります。
そのため、基本的な知識はあっても、それを組み合わせて応用したり、工夫する能力がないことを実感して、「自分が学んできたことが役立てられない」と考えて、無力感につながることがあります。
「わからない」ことが聞きづらい、誰に聞いて良いかわからない
新人看護師は、教わることや覚えなくてはいけないことが多く、毎日が新鮮で濃い一日になることでしょう。
その中で、使ったことのない物品や患者さんに合わせた独自のやり方をしているのを目にした時などに、「これは何だろう?」「どうしてこういうやり方をしているのだろう?」と感じる瞬間が多々あると思います。
その疑問をその場で、先輩達に尋ねることができるといいのですが、先輩達も上司も忙しそうに業務に追われていて、とても聞ける雰囲気ではないことが多いです。
そこで、疑問が解消されないまま、ひたすら業務についていくことに必死になる新人看護師が多いです。
ですが、「わからない」ことをうやむやにしてしまうと、いざ独り立ちした時に、今更「わからない」ことを周りに聞けなくなってしまいます。
業務を体で覚えてしまうだけだと、頭で考えながら行動することができなくなってしまいます。
そうならない為にも、疑問点をメモしておいて、タイミングを見計らい、「お忙しいところすみません」と一声かけて、聞いてみる勇気も必要です。
看護師1年目の理不尽な先輩からの教育や職場の人間関係

(今忙しいの・・・オーラ)
新人看護師の卒後教育は、厚生労働省の規定の「新人看護師研修ガイドライン」に基づいて、きっちりとマニュアル化されて、計画が立てられている所が増えてきています。
ですが、上司も先輩も、指導や教育が上手な人ばかりではありません。
患者さんの援助や業務に追われる傍らで、新人の教育も並行して行っているので忙しくなり、イライラする気持ちが言葉や態度に出てしまうことがあります。
その結果、新人が教育を受ける上で、理不尽な事や嫌味を言われる事はたくさんあります。
例えば、分からない事があったので、先輩に聞くと「今忙しいから他の人に聞いて」と丸投げされたり、もしくは「少しは自分で考えなさい」と言われたり。
そこで、自分で考えて行動しようとしたところ、「どうして分からないのに人に聞かないの?」と指導されてしまった…といった事例があります。
そういった指導をされると、新人看護師としては「じゃあ、どうしたらいいの?」と理不尽に感じてしまいますよね。
先輩看護師からのアドバイス

わからないのにどうしてきかないの(オコ)
その指導は嫌味ではなく、実は「いつ、誰に、何を聞いたら良いか」といった、報告・連絡・相談のタイミングと内容を考えて欲しいからなのかもしれません。
そして、「自分で考えること、それでもわからないことは聞く」ことを分かって欲しい為の指導なのかもしれません。
先輩の態度に不満があり「聞いてもどうせ教えてくれないだろう…」と思い込んでしまうと、せっかくの教育を受ける機会が失われてしまいます。
なので、厳しいことを言われたその場では難しいかもしれませんが、冷静になってから指導をされた意味を考えて、モチベーションを失うことなく、積極的に学び取る姿勢を持ち続けましょう。
それ以外でも人間関係には悩みアリ
また、看護師1年目では人間関係にも悩むことがあると思います。
特に、仕事中に厳しい事を言う先輩や、イライラを表面に出す先輩に対しては、特に気を遣ってしまうと思います。
ですが、休憩中や仕事後の会話などを聞いていると、仕事中とは違って穏やかであったりして、印象が変わることもあります。
そのため、怖い印象のある先輩に対しては、仕事中の印象だけで敬遠してしまうのではなく、様々な一面を観察しながら、タイミングを見計らって会話に入っていくと良いでしょう。
意外と会話が盛り上がり、共通点が見つかって親近感がわくかもしれません。
そうすれば、仕事中も質問しやすくなったり、指導を受けても嫌な気持ちにならなくなります。
ようするに、キッカケを作ってコミュニケーションを取りましょう!
今仕事だからといって仕事以外の話はしたくない・しない・プライベートをシャットアウトしてしまわないようにしてみてはどうでしょうか。
看護師一年目、気になるお給料相場はどれくらい?
「看護協会2017 看護職の給与データ」では新卒看護師の平均給与総額が、次の表にあげられています。
病院全体 | 平均値 | |
---|---|---|
高卒+3年課程卒の 新卒看護師 |
基本給与額 | 200,114 |
給与総額 | 266,041 | |
大卒の 新卒看護師 |
基本給与額 | 207,013 |
給与総額 | 273,854 |
基本給与額は、一般的な初任給の平均額である20万3,400円(厚生労働省調べによるもの)とそこまで差はないようです。
しかし、給与総額ではどうでしょうか。ここでの「給与総額」は夜勤手当や住宅手当などを含んだ総額です。
夜勤に入るとその回数分、手当が支給されるので総支給額が多くなるので、一般的な社会人一年目よりも給与が多くなるかもしれません。
そのため、一年目は夜勤に入るタイミングで年収に差が出てくると言えるでしょう。
そして、ボーナスに関しては、夏と冬の年2回支給のところが多いと思いますが、一年目ではボーナスが満額支給されることはないでしょう。
特に夏のボーナスに関しては、入社してから間もないため、額は少なめになるか、支給されない病院もあります。
看護師1年目の手取り
給与総額から税金として「控除額」を引いたものが手取り額になります。
控除されるものとしては「健康保険料」「厚生年金」「雇用保険料」「所得税」などがあり、おおよそ手取りは総支給額の75~80%になると考えておくと良いでしょう。
そして、住民税は社会人2年目の6月から控除されることになるので、昇給しても手取り給料が増えないことがあります。
このことを忘れていると、給料明細を見たときにがっかりするかもしれませんので、覚えておきましょう。
看護師1年目で仕事が辛いと思ったとき、どう乗り越えたら良い?
やっと夢だった「看護師」になれたのに、現実の仕事はハードだし、覚えることや分からないことばかりで辛い、指導を受けるのが怖い…とばかり思っていては、患者さんにも良い看護ができませんし、人間関係もうまくいきません。
それにより、自己嫌悪感やストレスが強くなってしまい、自分をどんどん追い詰めてしまうこともあるでしょう。
ですが、看護師1年目には、できないことがたくさんあること、それを自身が不安に思っていることもスタッフみんなが承知しています。
看護師1年目の立場であるうちに、「わからない」ことを素直に聞く、尋ねる姿勢が大切です。
看護師1年目の立場を活かし、且つ努力も怠らないこと
そして、わからなかったことを調べて知識を増やすことや、日々の振り返りをする姿勢も大事です。
モチベーションを失わないために、自分の日々の振り返りの中で、「今日はここを頑張った」「今日はこれが出来た」など、できたことを一つでも見つけて、自分をほめてあげましょう。
ポジティブな思考を持つ事も忘れないようにしましょう。
そして焦らずに、一つ一つの経験値を着実に増やしていくのがよいでしょう。
それが、より早く仕事に慣れる近道となります。
そして仕事と休日のオンオフを付けることも大切です。
休日には、同期と愚痴やアドバイスを言い合いながらストレス発散を行う時間を設けることもオススメします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
先輩達もみんな、看護師1年目を経験しなかった看護師などいません。
そこで、看護師1年目の時期の悩みや辛かったことは何だったか?どうやって乗り越えたか?聞いてみると良いでしょう。
また、一生懸命仕事についていくうちに、経験値が増えていきます。
経験は自信につながり、徐々に1人でできていくことも増えていきます。
そうなれば、自分自身の成長を実感でき、嬉しく思えることでしょう。
いつか、きっと、「看護師になって良かった」と思える瞬間がやってくるはずです。
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