理想の看護師像 ~立場変われば理想も変わる~

看護師ゴシップ記事
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今日、8月13日は、あのフローレンス・ナイチンゲールが亡くなった日です。

1910年に亡くなるまで、近代看護に絶大な影響を与えてきて、今日まで尊敬され続ける白衣の天使の命日に、すべての看護師への永遠のテーマである「理想の看護師像」についての、記事をリリースしたいと思います。

といっても、100年も立てば価値観も変わって、人の求めるものも多様化してきますよね?今回は看護師の理想像をいろんな視点から切ってみました。そのいろんな断面を除いてみましょう。

読みやすい記事です。ぜひ、御覧ください。

心に留めておきたい理想の看護師像、立場変われば理想も変わる

  • 看護師さんは優しい
  • 看護師さんは親切
  • 看護師さんは慈愛に満ちている

忙しい現役看護師さんたちは、このような理想の看護師像にウンザリしていることでしょう。実際の看護現場では、鬼より怖い師長、主任、教育担当看護師の姿を見ていますから、優しいって誰の事?と思ってしまいます。

看護師が接する人たちが、どんな理想の看護師像を抱いているのかを知っておいて損はありません。

患者さんが望む理想の看護師像とは

医療従事者以外の人や患者さんが看護師に求めるもの、それはズバリ!優しさです。

どんなに医療知識が豊富なベテラン看護師であっても「優しくない」「優しそうではない」という理由で、心をシャットアウトしてくる患者さんがいることは事実です。

看護師同士の評価では、「点滴注射が下手で仕事が適当なおたんこナース」とレッテルを貼られている看護師が、「優しく話を聞いてくれる」というだけで、患者さんからモテモテなことは良くあります。同僚看護師からすればたまったものではありません。

「看護師のくせに」と暴言を吐く患者さんが、後に続けたい言葉は「もっと優しくできないのか!」「思いやりがりない」です。

患者さんが望む理想の看護師像は、思いやりがあり、優しくニッコリと微笑みかけてくれる看護師なのです。それだけでイイ、という患者さんがいることは事実です。

医師が望む理想の看護師像とは

医師が看護師に求めるもの、それは素直さと勤勉さです。さらに外見が可愛らしかったり美しかったりすると◎となるのは間違いありません。

だいたいの医師は、学生時代、研修医時代、新人医師時代にベテラン看護師からひどい扱いを受けています。患者さんに検査の指示を出せば「時間帯考えてよ、今日は無理だから」とはねつけられ、薬の指示を出せば「ミリ数間違ってるんじゃないの?大丈夫?」と疑われ、看護師は全然思った通りに動きません

看護師の立場からすれば、医療や看護のエビデンスにそぐわない事や、時代錯誤も甚だしい行いを指示された場合、「この医者バカじゃないの」と反撃したくなります。が、医師の中にはヒマラヤ山脈より高いプライドを持っている人がいて、反撃を全く受け入れないこともあります。

医師は自分の出した指示を素直に受け入れ、真面目に働いてくれる看護師、出過ぎたことを言わない看護師を望んでいます。特にクリニックなどの個人病院はこの傾向が顕著と言えます。

医師の理想の看護師像は、自分の指示を素直に聞いてくれる看護師、勤勉で余計な毒を吐かない看護師です。

コメディカルが望む理想の看護師像とは

臨床検査技師、臨床工学技士、栄養士、医療事務、理学療法士などのコメディカルが看護師に求めるものは、協調性です。

病院内における看護師の立場は、他の職種に比べて強い事が普通です。なぜなら、院内に占める人数が多い、看護部の協力なくして成り立たない仕事が多いからです。これは、看護師が偉いわけではなく、院内政治力の問題です。

コメディカルの職員は、必要以上に看護師に気を使って、しんどく感じる場面があると聞きます。だいたいの看護師は偉そうなのです。

例えば、理学療法士Aさんが、患者さんのリハビリテーションのため病棟を訪れると、ベテラン看護師Bさんに「患者さんは昨日リハビリした後熱が出たし、調子も悪かったわよ。気を付けて!」と厳しく注意されました。

臨床検査技師Cさんは、朝の採血検体で異常値が出た患者さんの再検査を担当していました。すると病棟師長Dさんから電話がかかってきて「検査結果遅いわね、まだなの?今日の結果で退院決めるんだから早くして」とキツイ口調で言われました。

発熱の原因がリハビリかどうか分かりません、検体検査の異常値を慎重に再検するのは当たり前のことです。それぞれの仕事には責務と専門性があるのです。

看護師は、共に働くコメディカルの専門性を尊重し、協調性ある態度が求められます。私たち看護師が一番忙しい、一番偉い、という態度では患者さんにとって最善を尽くせるはずがありません。

コメディカルの理想の看護師像は、協調性をもって互いの仕事を尊重し合える看護師です。

介護士が望む理想の看護師像とは

デイサービスセンター、訪問介護事業所、訪問入浴、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、包括支援船センターなど、看護師と介護士が共に働く現場が多くなっています。

病院やクリニックと異なり、看護師は少人数です。施設に1人しかいないこともあります。その他大勢の介護士さん達と上手くやっていくためには、看護師として信頼を得るしかありません。

利用者さんの体調不良、急な発熱、転倒による外傷、誤嚥、最悪は急変が起こった場合に、介護士さんが指示を受けるのは看護師です。看護師がオロオロと慌てていては「なんて頼りない奴だ」ということになってしまいます。

スタッフに交じって、利用者さんやその場にいない職員の悪口を言ったり、意地悪なことを策略するのはもっての外です。感情的な態度は、看護師としての信頼を失います。

介護士さんたちにとって看護師は、困った時に頼れる存在、的確に危険を判断してくれる存在であるべきです。介護に関しては、看護師よりも経験の長い介護士さんの方が利用者さんの信頼が厚く、手技も優れていることがほとんどです。介護士の専門性を評価することも忘れないようにしましょう。

介護士さん達の理想の看護師像は、冷静な態度で的確な判断をしてくれる、指導力と頼もしさを兼ね備えた看護師です。もちろん、利用者さんへの優しさと思いやりの上にあるものですが。

恋人、配偶者、姑舅が望む理想の看護師像とは

看護師の恋人、配偶者、姑舅の視点に立って考えてみましょう。彼女が看護師(あるいは彼氏)、嫁が看護師(あるいは夫)という場合です。

この場合は、優しさはほとんど求めていないと言えます。むしろ、性格がキツく、しっかり者と認識されていることが多いのです。

理想像は、がっちり稼いでくれる存在、将来の介護要員としての存在です。看護師は普通のOLやパートの主婦に比べて稼ぐ、家族が病気や要介護になった時に何とかしてくれると思われていることが多いのです。

看護師は仕事であって、私自身が看護要員じゃないから!
看護師が高給取り?
その分シンドイ仕事してるんだよ、一回で良いから夜勤やってみろ!
倒れるから!

と声を大にして言いたいですね。

看護師が追及する理想の看護師像は

看護師が追及する理想の看護師像について考えてみましょう。

とっても優しい看護師でしょうか?いえ違います。患者さんから人気のある看護師でしょうか?これも違いますね。

中には、子供時代に入院した時に出会った看護師さんが優しくて憧れた、アニメのキャンディキャンディを見て憧れた、という人はいるかもしれません。実際に看護師になってからの理想像は「ただ優しい看護師」ではなくなってくるのが普通です。

看護師自身が描く、理想の看護師像は大きく2つに分かれます。

1つは、仕事をテキパキとこなし、専門知識が豊富なエキスパートナース。専門看護師や認定看護師を目指すタイプです。

2つ目は、適齢期に結婚、子育てをしながら看護師も続けて豊かな生活を送りたいライフワークバランス重視タイプです。

それぞれを分析していきましょう。

看護師の理想像、専門知識が豊富なエキスパートナースタイプとは

仕事を一生懸命に頑張っている看護師、負けず嫌いな看護師に多いタイプです。

誰しも新人看護師の頃、憧れの先輩看護師がいたことでしょう。

患者さんには優しい表情を見せつつ、適当に距離を保ちながら上手く接している。点滴注射が上手で看護技術が正確で速い。医師とはある程度対等に意見を交わしている。スマートに仕事をこなしつつ、後輩指導は熱心。時にユーモアがあり、場を和ませてくれる。細かいことで怒らず、感情的にならない冷静な態度

テキパキと正確に仕事をこなす姿はまさに憧れ!看護師が考える、看護師らしい看護師の理想像でしょう。

看護師の理想像、ライフワークバランス重視タイプとは

全ての看護師がエキスパートナースタイプを目指せる訳ではありません。

8割以上は「普通の看護師さん」です。専門看護師、認定看護師でもなく、看護管理者でもないスタッフ看護師です。看護師として働き続けることだけでも大変なのですから。

看護師として数年働いて、理想の夫と巡り合い、あわよくば仕事を辞めたいけど経済的に余裕が欲しい場合は、パート看護師でも続けられたらいいな。産休、育休取りながら子育てして、子供の手が離れたら通勤しやすい病院で日勤だけの正社員になりたいな。

ライフワークバランス重視タイプは、女性(または男性)としての生活基盤や家庭作りを充実させつつ、看護師の仕事を稼ぐ手段として続けたい、という人たちです。

人生設計を、看護師としてのキャリア形成だけに注目しないバランスの良いタイプでしょう。結婚、子育て、プライベートの充実と看護師を両立するのが理想像です。

結局のところ理想の看護師像ってどんな感じ?

看護師の理想像は、立場によって変わるようです。

優しくていつも笑顔、素直で協調性があって、冷静でリーダーシップを発揮できて、看護技術が正確でテキパキしていて、出過ぎたことは言わず毒を吐かない、結婚子育ても充実してスマートに仕事をこなす看護師。

そんな看護師はいません。
いたら会ってみたいです。

患者さん、医師、コメディカル、介護士など日常接している人たちに求められている理想像はしっかり捉えつつ、自分がなりたい看護師像に1mmでも近づく努力が出来ればそれで十分だと思います。

いつも笑顔でいる、毒を吐かない、それを徹底できれば十分に理想の看護師像です。
介護士さんからなんでも相談してもらえる看護師になる、それは素晴らしい事です。

まとめ

いかがでしょうか?

理想の看護師像はイメージできましたか?

なりたい看護師に近づくためには、環境が大切です。給与待遇面に不満を持ったまま働き続けても理想の看護師像に近づくことは難しいでしょう。好きな仕事、好きな職場だから理想の看護師像に近づきたい気持ちになれるでしょう。

理想の看護師像とともに、どんな職場で働きたいか考えてみましょう。きっと人生がハッピーになるはずです。

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