看護師の皆さん!こんにちは。
昨日も今日も明日も、絶対に残業するもんか!定時で風の様に去ってやる!と決意していても降りかかってくるのが残業ですよね。
しかも、給料が発生しないサービス残業なんてトンデモナイ、と怒り心頭の方も多いでしょう。
この記事は、
- サービス残業は嫌だ
- サービス残業をスマートにかわしたい
- サービス残業しないで済む方法を知りたい
という看護師さんに読んで頂きたいのです。筆者が30年近い看護師生活で身に着けたテクニックを一挙公開し、サービス残業のかわし方を伝授いたします。
看護師の残業の平均
本記事はサービス残業および残業にフォーカスしますが、残業時間の平均を抑えておきましょう。
こちらは看護協会の調査による、病院勤務看護師の10,000人の残業時間の割り合いです。
10時間以下 | 34.1% |
---|---|
10~20時間以下 | 25.0% |
20~30時間以下 | 17.6% |
30~40時間以下 | 9.1% |
40~50時間以下 | 6.4% |
50~60時間以下 | 3.4% |
60時間以上 | 4.3% |
これを見ると少ないですが100人に4人が月60時間以上も残業していますね。
この回答はタイムカードのような客観データを元にしたものではなく、自己申告なのでサービス残業を含んでいる回答・含んでいない回答はよくわかりません。
が、潜在的にサービス残業が行われているなら、残業+サービス残業がこの時間以下ということはありえないでしょう。
つまり、実際の残業時間はサービス残業分を換算すれば少なくともこれ以上に多いハズですね。
また、このデータを見る限り、平均値は10-20時間の間といえそうです。
忘れがちな残業の労働基準法による定義

帰る途中「あーもうコンビニしかあいてないわ」
もう一つおさらいしておきますと、残業とは、
- 1日8時間以上
- 1週間40時間以上
を超える労働と定義されています。
サービス残業は、記録上これを超えないように、タイムカードを切った上で数時間のいのこり業務や勉強会があったりしますね。
また、古い体質の病院や個人院だと、残業とみなしていても賃金を支払わないことが常態化していて、残業代はどうせもらえない=サービス残業と定義する場合があります。
看護師の脱サービス残業、残業できないワタシを演出しよう
終業時間間近の入院受け、検査手術終了のお迎え、家族の問い合わせ対応、新人看護師のフォロー。
看護師業務はサービス残業に繋がる要素に溢れています。
できれば、できるだけ、なるべく、絶対にサービス残業をしたくない!と思っていても、受け持ち患者さんの急変対応や、転倒事故の対応で残業せざるを得ないこともあるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。

「子供がとりにいかなきゃいけないんでぇ~」
残業は、出来る人がいるから残業になってしまうのです。
例えば、保育園のお迎えがある子育て中看護師は、残業が免除されていますね。
それは、残業が「できない」と言い切っているからです。
残業は「できない」人には降りかかってこないのです。
ハートを強く持って、残業できないワタシを演出していきましょう。
ここからは具体的な方法を解説していきます。
看護師の脱サービス残業、さっさと「残業できません」宣言する

今日は残業できないんです!
どうしても残業したくない、できないときは、朝の時点で「今日は残業できないんです」と師長、主任看護師、リーダー看護師、スタッフに宣言しておくことです。
宣言する時のポイントは、(心に思っていなくても)非常に申し訳なさそうにすることです。
ちょっと肩を丸め、泣きそうな表情を醸し出すぐらいでちょうどいいのです。
あまりに申し訳なさそうに言われると、相手は「なんで残業できないのよ」と、問い詰めることも出来ないので一挙両得です。
残業なんかするもんか、させられて堪るか、という本音を少しでも察知されてはいけません。
反感を買い、後日とんでもない残業を押し付けられる危険がありますので注意が必要です。
看護師の脱サービス残業、終業間近に師長に近寄らない

今日は誰に残業させよかな・・・
終業間近、特に終業30分前以降は、リーダー看護師や師長に近づかないようにしましょう。
一方で、一生懸命に自分の仕事をこなしている後姿を見せておくことが大切です。
リーダー看護師が医師の指示を受け、処方箋を発行し薬局から届いた薬や点滴をさばく、他のスタッフ看護師がやり残した処置、検査伝票のチェック、文書作成、サマリー作成などの仕事を分担させられ、サービス残業になってしまう危険性が高いからです。
終業間近は、師長が会議から帰ってくることが多い時間帯なのです。
師長に捕まると、会議の愚痴を聞かされてサービス残業になる、という最悪な状況に陥ることもあるので要注意です。
看護師の脱サービス残業、記録を最後に回し忙しさを演出しよう

ダメな記録の例
実は自分の仕事は終わって定時に帰る準備はできている、しかし終業間近に忙しそうに見せる。
そんな都合の良いテクニックはあるのでしょうか。
あります!
記録が終わっていない感を出すのです。
師長、リーダー看護師は、残業を頼めそうなスタッフがいないか、目を光らせているハンターです。

良い例
緊急入院を受ける残業をどの看護師に割り当てようか、周りを見回しているのです。
看護記録が終わっておらず、一心不乱にカルテ記載しているスタッフ看護師は、残業の標的になりにくいことを知っておいてください。
残業は、自分の仕事が終わっている看護師に割り当てられるからです。
本当に必要な観察記録はさっさと終わらせておきましょう。
食事摂取量や便尿回数など、さほど重要ではない記録を終業時間間近に一生懸命やっていればいいのです。
カルテ、電子カルテに向かっていれば、真面目に仕事している姿に見えますよ。
看護師の脱サービス残業、時間外会議がある委員会に入らない

ドクターは必ず遅れて会議にやってくる
常勤看護師は、何かと委員会活動に参加させられます。
記録員会、教育委員会、接遇向上委員会、輸血療法委員会、クリティカルパス作成委員会、感染対策委員会、ICT委員会など数えきれないほどあります。
どの委員会にも属さないのは難しいかもしれません。
委員会を選択させられる段階で、サービス残業で会議出席になりそうな委員会は避けましょう。
サービス残業をしたくない人は、委員会活動に参加しないのが一番ですが。
どうしても選ばなくてはならない時は、医師参加が必要な委員会は、時間外会議が多い傾向にあることを思い出しましょう。
なぜなら、診療時間中に医師が参加することができないからです。
そのため、看護師やコメディカルだけで開催できる委員会に参加する方が、サービス残業を回避しやすいと思います。
よーくリサーチして、委員会参加を決めましょう。
看護師の脱サービス残業、最強の理由「通院」を使え

「今日は通院の日なんですぅ…」
残業できない理由を「通院」と言われれば、管理者も残業させにくくなります。
明日からも仕事を頑張るために、仕事に備えて体調を整えるために、通院しています。
と言われれば、ぐうの音も出ません。
罹患していない病気をでっちあげて、通院しているふりをするのは良くありませんが、多少は嘘も方便です。
個人的な例を出すと、たとえば私は、アレルギー体質で蕁麻疹や湿疹が出やすい体質です。
疲労が蓄積すると症状がひどくなる傾向にあります。
そこで、本当に残業したくない時は「最近ストレスが溜まっているせいか湿疹が酷いので、いつもの病院に行って注射を受けてきます」と言います。
師長は「ストレスで」「注射を受ける」「酷くなっている」というキーワードに反応して、定時退勤するよう指示してくることでしょう。
スタッフ看護師が申し出たことを無視して「余計ストレスがかかって、病状が酷くなって、受診もさせてもらえない」と苦情が出ると困るからです。
管理者としての評価が下がってしまいますからね。
まさに毒を以て毒を制す・・・!
サービス残業したくない看護師は、病院通いも上手に利用しましょう。
看護師の脱サービス残業、同期と無駄話をしない

雑談ばっかしよってからに!
仕事中も、同期看護師、仲の良い研修医などと談笑したい気持ちはありますね。
仕事が楽しくなります。
が、サービス残業したくない看護師は、師長、リーダー看護師、主任看護師の見ている前で楽しそうに談笑してはいけません。
しない方が賢明です。
雑談が多い看護師、無駄話が多い看護師とレッテルを貼られてしまうと、残業を回される確率がグッと上がります。
普段、淡々と真面目に仕事に取り組んでいると思われていると、よっぽどのことが無いと、変な雑用は頼まれません。
私は、休憩時間や院外では、同期看護師やスタッフと思いっきりバカ話をして笑い転げますが、勤務中は丁寧語で淡々と接しています。
そのおかげか、大変真面目な人と思われて、残業回避がスマートに出来ていると思います。
また、自分にとっては、コミュニケーションであっても、上司や先輩看護師からすれば無駄話と取られてしまうことが多いものです。
看護師の脱サービス残業、残業した日は恩を売っておく
万が一、残業してしまった場合。
その時は、定時で帰った同僚やリーダー看護師に存分に恩を売っておきましょう。
恩を売ると言っても、「今日〇〇分も残業したんだから、次はあんたが残業しなさいよ」とストレートに言ってはいけません。
あくまでもスマートに恩を売ります。
残業した次の日に、さりげなく残業したアピールをします。
とか、
とか、
とか、
愚痴にならないよう自然にアピールし続けましょう。「Now 恩 Sale」です。
聞く側に、ちょっと気の毒だなと思わせることがポイントです。
サービス残業多すぎて辞めたいと思ったら・・・
サービス残業ばかりでもう辞めたいと悩む看護師さん。
この記事で紹介した、サービス残業のかわし方を駆使してもなお、サービス残業を押し付けてこようとする管理者もいることでしょう。
そう思う前にできれば、残業した時間帯と業務内容を記録しておきましょう。
いざという時には「サービス残業がヒドい」と、人事担当や総務に訴えていくことも必要になってきます。
その時に、記録が効果を発揮します。
厄介なことに、サービス残業は客観的な記録に残りません。
記録をどこかに残して置かなければあなたは自分の正当性をいざというとき訴えられません。
この記録を取っておけば、「辞めたい」と相談したときに上司に資料として見せることができます。
その結果、職場を辞められなかったとしてもサービス残業は緩和されやすいでしょう。
あるいは、勢いで辞めてしまっても、失業保険をもらう際に役に立つ可能性もあります。
サービス残業からの自己防衛ですから、必ず実行しましょう。
まとめ
サービス残業をスマートにかわすテクニックをご紹介しました。
残業なんかするもんか、絶対しない!という頑なな態度を前面に出すと損します。
ここで紹介したような方法で、サラッと残業を交わすと仕事もやりやすくなると思います。
ここで紹介した方法を実践しても、サービス残業を押し付けられて困っている看護師さん。
正直どうしようもない環境というのはありますよね。わかります。
たとえば、これまでの自分のキャラやイメージを突然変更できるわけもありませんし。
もう残業キャラになってしまっていては恒久的な回避は難しいでしょう。
次の職場では残業キャラに定着しないように心がけるしかありません。
ここで紹介した方法は、基本的に自分だけ助かる方法なので、根本的に解決しようと思ったら転職が正解といえます。
残業のない世界は実際にあるのです!
私自身も実際に行くまで信じられませんでしたが、1つでも見つかれば在るということは明らかで、残業はあって当たり前という、これまでの負の固定観念は消し飛ぶでしょう。
残業のない世界に行きたい方には、看護師専門転職サービスをおすすめします。
専属のコンサルタントが、残業有無を職場求人情報からだけでなく、現在も実際に勤めている看護師(以前スタッフとして紹介した方)から、リアルな情報を取って確認してくれます。(その証拠はこちら)
最終的にはこうした人脈を持った転職サービスや担当コンサルタントを利用した方が、確実に残業を回避できるでしょう。
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